営業倉庫の登録に必要な手続き【まとめ】

第三者の物品を保管する「営業倉庫」を始める場合、倉庫業法における国土交通大臣の認定登録を受けなければなりません。ただし、登録を受けるための必要条件などを詳しく理解しているケースも少ないのではないでしょうか。

そこで本記事では、営業倉庫を始める場合に、必須条件となる倉庫業の登録について解説します。登録申請に必要な条件や必要書類、実際に申請した場合の流れなどを紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
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営業倉庫は倉庫業登録が必要

第三者の商品などを保管する施設の「営業倉庫」は倉庫業に該当するため、倉庫業法に基づいて国土交通大臣の登録を受ける必要があります。なお、倉庫業法とは、倉庫業の適切な運用や荷主の利益を保護するための法律になります。

無登録で営業をした場合には「1年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金」という重い処罰を受ける可能性があるため注意しましょう。また、無登録で広告を出すことも禁じられており、仮に違反した場合は50万円以下の罰金が科せられることもあるため、必ず登録をしてから営業を開始する必要があります。

登録が必要な営業倉庫の種類

登録が必要な営業倉庫には、大きく「普通倉庫」「冷蔵倉庫」「水面倉庫」の3つに分類されています。なお、普通倉庫については、1〜3類倉庫、野積倉庫、貯蔵槽倉庫、危険品倉庫、トランクルームとさらに細分化されています。

それぞれで分類されている営業倉庫によって、保管品や保管方法、施設の設備要件などが異なってくるため、該当する営業倉庫の種類をあらかじめ確認しておく必要があります。

営業倉庫を登録するために必要な条件

新たに営業倉庫の登録申請を行う場合、必要な条件をクリアしなければなりません。条件を満たしていない場合、登録ができないため注意しましょう。

では、営業倉庫を登録するためには、具体的にどのような条件があるのかについて解説します。

申請者が欠格事由に該当しない

営業倉庫の登録をする場合、申請者が欠格要件に該当しないことと定められています。なお、具体的な内容は、倉庫業法の第6条(欠格事由)に記載がされています。

・申請者が一年以上の懲役又は禁錮の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から二年を経過しない者であるとき。
・申請者が第二十一条の規定による登録の取消しを受け、その取消しの日から二年を経過しない者であるとき。
・申請者が法人である場合において、その役員が前二号のいずれかに該当する者であるとき。

登録申請をする場合、その会社の役員が上記の欠格事由に該当しないことが登録申請の条件とされているため、事前に欠格事由に該当しないか確認しましょう。

施設設備基準を満たす

次に必要な条件は、営業倉庫の施設設備基準を満たしているかどうかという部分です。この施設設備基準は、先にも解説した営業倉庫の種類によっても変わってくるため、自社が該当するタイプの施設基準を確認する必要があります。

なお、例えば普通倉庫の中で一番基準が厳しい一類倉庫の場合、以下の施設基準を満たす必要がありますので、参考にしてみてください。

項目 施設基準
使用権限 使用する土地や建物の「所有権」「使用権」を有していること
関係法令適合性 施設が建築基準法に適合していること
土地定着性 施設が屋根や壁を有しており、土地に定着していること
外壁・床の強度 外壁は2,500N/㎡以上の強度が確保されており、床は3,900N/㎡以上の積載荷重を有していること
防水性能 倉庫内の漏水を防ぐための基準(塗装・防水・樋)をクリアしていること
防湿性能 床面がコンクリート造で結露などの防湿措置がされていること
遮熱性能 平均熱還流率4.65W/㎡・K以下の遮熱性能が確保されていること
耐火性能 耐火建築物として耐火性能又は防火性能が確保されていること
災害防止措置 倉庫の外壁から10m以内に建築物がないこと
防火区画 耐火構造の床・壁等で区画し開口部は防火戸となっていること
消火設備 消火設備を設置していること
防犯措置 施錠扉や照明設備などの防犯設備が講じられていること
防鼠措置 下水管に通じる部分に金網を設置するなど、防鼠措置が講じられていること

倉庫管理主任者の選任

営業倉庫では、倉庫ごとに倉庫管理主任者を選任することが義務づけられています。なお、倉庫管理主任者は以下のいずれかの要件に該当している必要があります。

・倉庫の管理業務に関して2年以上の指導監督的実務経験
・倉庫の管理業務に関して3年以上の実務経験
・国土交通大臣の定める「倉庫管理に関する講習」の修了者

なお、実務経験による要件で該当しない場合については、倉庫管理主任者講習を受講することによって、該当要件をクリアできます。

営業倉庫の登録に必要な書類


営業倉庫を登録する場合、分類されている倉庫の施設基準によっても必要になる書類が変わってきます。そのため、ここでは一番必要書類が多い1類倉庫を例に紹介します。

・倉庫業登録申請書
・倉庫明細書
・施設設備基準別添付書類チェックリスト
・建築確認申請書
・建築確認済証
・完了検査済証
・土地建物の登記簿謄本
・警備に関する書類
・構造計算書
・平均熱貫流率計算書
・照明装置に関する書類
・倉庫周辺の見取図
・倉庫の配置図
・平面図
・立面図
・断面図
・矩計図
・建具表
・倉庫管理主任者関係書類
・履歴事項全部証明書
・宣誓書
・倉庫寄託約款

営業倉庫で登録申請する流れ

営業倉庫を登録する場合、どのような手順で申請すればいいのかわからないというケースも多いのではないでしょうか。

そこでここからは、実際に登録申請をおこなう流れを解説します。なお、ここでは面積が10万㎡未満の倉庫を想定した解説となります。

事前準備

ここまでに解説したように、営業倉庫は厳しい施設設備基準が設けられています。そのため、登録申請を行う前の「物件候補選定」が非常に重要なポイントになることを理解しておきましょう。

なお、物件については、新築や賃貸などにかかわらず、施設節義基準を踏まえた上で選定し、地方自治体などに「使用が可能かどうかも踏まえて」事前に相談することをおすすめします。

登録申請および登録

事前準備によって物件選定が完了したら、登録申請をおこないます。なお、登録には申請書類の作成が必要になりますが、非常に多くの書類を準備しなければならないため、チェックリストを活用して不備のないようにしましょう。

なお、通常は申請書を提出してから約2〜3ヵ月程度で審査が完了し、正式に登録がおこなわれます。ただし、申請書に不備があった場合は都度修正をするため、登録期間が延びてしまうこともありますので注意しましょう。

まとめ

倉庫業法において、営業倉庫を運用するためには登録を受けなければなりません。登録の際に必要な施設基準要件は、営業倉庫の種類によっても変わってくるため、事前にきちんと確認しておきましょう。

なお、施設基準要件以外にも、申請者は欠格事由に該当してはいけない他、倉庫管理主任者の選任などの申請基準を満たしている必要があります。以上のことからも、スムーズな申請を行うためにも、事前準備を入念に行うことをおすすめします。

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この記事の筆者

株式会社APT

株式会社APT

世界を舞台に経済を動かしている物流、その流れの中心にある倉庫において、従来型のマテハン設備は多くのメリットもありながら、時代に合わせた進化に適応できず、物流のボトルネックとなることもありました。APTはこれまで培ったノウハウを武器に、大胆で先進的でありながら、お客様に寄り添ったユーザーフレンドリーなマテハン設備やシステムの提案を行うことで、価値とコストの適正化を図り、倉庫で働く全ての人を笑顔にしたい。APTは臆することなく、泥臭く挑戦を続けていきます。

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