大手お菓子メーカーの配送を担う京和興業株式会社様は、2017年4月に「配車計画支援システム」を導入。
配車効率のアップや配車に関わる時間・人員の削減など様々な要望があったなか、どのようにそれらを実現したのか。
運用開始後、どのような成果が上がったのかも含め、お話を伺いました。

50年以上、大手お菓子メーカーの配送を手がける

京和興業株式会社の山内社長(左)と小野センター長(右)
左から京和興業の山内社長、小野センター長

弊社:京和興業様の事業内容を教えてください。

山内様:ある大手お菓子メーカーの配送センターの荷役と得意先への配送を50年以上にわたって行なっています。配送エリアは首都圏で、自社のトラックは15台持っています。

弊社:京和興業様の長い歴史の中で、弊社ももう15年ほどのお付き合いになりますね。

山内様:そうですね。私は入社前だったので聞いた話ではありますが、当社の社長とAPTさんの前身となる会社の会長がどこかで知り合い、そのご縁で自動倉庫の更新をお願いしたのが始まりだったようです。自動倉庫の更新はこれまでに3回やっていただいていますね。何か問題があればすぐにご対応いただけますし、会社も幕張にあるので、とても近い。そういったところがAPTさんと長くお付き合いさせていただいている理由でもあります。

ムダのない配車で積載効率を上げたい

配車システムへのこだわりを話す山内社長
配車システムへのこだわりを話す山内社長

弊社:今回導入をお手伝いした「配車計画支援システム」は、どのような理由で導入することになったのですか?

山内様:一番の目的は、人手不足によって年々動かせるトラックの台数が減ってきているため、1台で配送できる件数を増やしたいということ。当社は菓子・食品を扱っており、車輌には95%以上バラ積みで対応していることから、ムダのない配車で積載効率を上げたいと考えていました。実はそれまでも他社の配車システムを利用していたのですが、コンビニ配送やルート配送などの”配送”の部分をメインとしたものだったため、ある程度のことはできても”配車”の効率も高めたいと考えている当社にとっては十分ではなかったんです。
また、以前のシステムは導入からすでに15年が経っていて老朽化していましたし、操作も複雑でした。加えて、クライアントのお菓子メーカーから新しい商品が出る度に手動で更新しなければならなかったため、手間もかかっており、ミスもあった。今の時代は特に積載重量への規制が厳しいため、ちょっとした入力ミスで積める量が変わってきてしまいます。そういったミスを無くして操作も一画面で簡単にできるようにし、配車効率の向上や配車に関わる時間・人員の削減をしたいと考えたんです。

導入の決め手は、築いてきた信頼関係と柔軟なカスタマイズ

弊社:弊社からの導入を決断されたのは、これまでの信頼関係があったからなのでしょうか?

山内様:そうですね。また、APTさんは当社の配車システムの上位にあたるクライアントのシステムも手がけられている。そこから直接データを送るシステムをつくれるのは、APTさん以外にないという思いもありました。

弊社:初めてご相談いただいたのは2年ほど前でしたね。弊社には配車システムのパッケージがないため、他の会社さんのシステムをご提案したのですが、京和興業様に合うシステムではなかった。その後、弊社の方で調べて、日立産業制御ソリューションズさんの製品がいいのではないかと思い、ご紹介しました。

日立産業制御ソリューションズの杉山様(左)、長井様(右)
左から日立産業制御ソリューションズの杉山様、長井様

山内様:よくあるのは、すでにあるパッケージに導入企業が合わせていかなければならないケース。しかし、日立産業制御ソリューションズさんの場合は、当社の要望に合わせて柔軟にカスタマイズできるということだったので、お願いすることにしたんです。

弊社:導入の半年前くらいから打ち合わせに入られたわけですが、ご要望はスムーズに叶えられましたか?

山内様:長い付き合いの中で、APTさんには当社の配送を理解していただいていたので、話は早かったですね。余計な説明をすることもなく、すぐに配車システムの話ができました。

操作性が格段に上がり、運送効率が10%アップ

弊社:本稼働は今年(2017年)4月からでしたね。運用開始から約8ケ月が経ちましたが、使ってみていかがですか?

山内様:特に大きなトラブルもなく稼働できているということが一番ですね。どうしても初期の段階はトラブルが付きものだと思いますが、ちょっとしたトラブルにもすぐに対応していただいているので、安心して運用できています。

新しい配車システムの操作性を評価する小野センター長
新しい配車システムの操作性を評価する小野センター長

小野様:かねてからの要望も叶えていただきました。以前は編集した画面がすぐには見られなかったのですが、操作がすべて一つの画面上でできるようになったことにより、何台つくったか、それぞれどれくらいの積載があるかなどを随時見ながら編集できるようになり、操作性が格段に上がりました。以前は配車に1時間半程度かかっていましたが、今では最短であれば30~40分で終えることができています。操作が簡単なので、使い慣れるのも早かったですね。
また、以前は手動で入力していた新商品のデータも、クライアントが持つ上位システムから送信されるようになったためにミスが減り、以前は15分ほどかかっていた入力時間も削減することができました。

山内様:今回のシステム導入により、全体の運送効率は10%ほど上がりましたね。当社ではすべてをコンピューターに計算させるのではなく、現場の感覚も大事にしているんです。そういった当社のスタイルにシステムを合わせていただいたことで、とても使い勝手のいい独自のシステムになったと感じています。
今後運用し続けるにあたっても、APTさんとは良い関係性が築けているため、お互いに話しやすい環境でできるということが大きなメリットですね。

自動倉庫のシステム導入やリニューアル・メンテナンスについてはこちら

 

新たな技術を取り入れ、より効率の良い配車を

弊社:今後、配車計画支援システムやAPTに期待することはありますか?

山内様:学習機能(AI)を持った配車システムがあればいいなと思います。これまで行なってきた配車データや曜日別のデータを学習して分析し、効率の良い配車を提案してくれる機能があれば、なお嬉しいですね。

弊社:本日はありがとうございました。

編集後記

ドラッグ&ドロップで簡単操作

実際にシステム上で配車を行なっている様子を見学させていただきました。インタビューでもすべての操作が一画面上でできるとおっしゃっていたように、画面上には減殺の積載率やその内訳などが一覧で表示され、ドラッグ&ドロップの簡単な操作で積み荷の追加や変更が行われていました。小野様は画面を操作しながら「本当に見やすくなり、操作性も上がりました。強いて言うなら、もう少し字が大きければ・・・」と冗談交じりに言い、笑っておられたのが印象的でした。
この度は、貴重なお時間で取材・撮影にご協力ありがとうございました。

配車を行っている様子
配車を行なっている様子。 とても見やすくなったと好評でした。
中央奥の左から弊社技術 大根田、営業 細川
中央奥の左から 弊社技術 大根田、営業 細川

ユーザー様ご紹介

京和興業株式会社

京和興業株式会社様は、大手お菓子メーカーからの荷役と得意様への配送を50年以上にわたり行なっております。
●配送エリア:首都圏
●トラック保有台数:15台
●所在地:千葉県千葉市美浜区新港5-1
JR京葉線「千葉みなと」駅から徒歩10分

京和興業株式会社様 外観
京和興業株式会社様 外観
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