導入事例
誤出荷率業界最高精度S.A.S導入で
さらなる飛躍
ミス0で荷主との信頼を築く
埼玉県加須市・株式会社流通サービス 騎西物流センター 様
(取材:2017年2月実施)
生協や化粧品関連の通販物流を主な事業としている株式会社流通サービス。特に「個人宅配」に重点を置き、多くの荷主をサポートしています。
その基幹を担う騎西物流センターでは昨年、誤出荷率業界最高精度の
シャッター仕分けシステム「シャッター・アソート・システム(S.A.S)」を導入。今回は、S.A.S導入による同センターの社内業務環境の変化や、
今後の展開プランなどを伺いました。
流通サービスの強み
弊社:流通サービス様の事業内容、強みをお聞かせください。
根本様:通販物流、流通加工、商品管理、最適配送の4つを柱とした物流業務が事業内容です。当社は生協のパートナーとして、大きく成長してきた経緯があります。生協の個人宅配事業に特化し、ドライバーは商品を配達してハンコをもらうだけではなく、配達先のお宅に商品をお勧めするなど生協スタッフのような役割も担っています。
佐藤様:生協の仕事がおよそ7、8割を占めてますが、そこからさらなる飛躍をするために、化粧品などの通販配達なども展開してきました。ある会社様とは1987年から取引を開始し、通販サイトの売り上げは右肩上がりに伸びています。そこの会社様は、日本でもトップクラスの化粧品メーカーへと成長しました。
弊社:御社ではどんなことに注力したのでしょうか?
矢澤様:やはりきめ細かい作業の積み重ねです。例えば、商品に貼るラベルの向きにまで気を配って、商品を受け取る人の気持ちを考えて作業しています。クライアントがこだわって作った商品を、消費者が喜んで受け取ってもらえるようにすることが私たちの仕事です。
騎西物流センターの位置付け
弊社:騎西物流センターの役割は何でしょうか?
矢澤様:会社の基幹となる施設です。3つある物流センターの中で最も大きく、延床面積は12,623坪に及びます。
根本様:常温倉庫として1999年にA棟が稼働した後、2003年には冷凍、冷蔵、常温の全てが保管できるB棟が完成しました。冷凍保管庫は853坪、冷蔵保管庫は866坪、低温荷捌室は888坪です。これにより、巨大物流基地として様々な温度管理に対応可能となりました。
佐藤様:荷主は大体35~40社。社内物流センターのモデルケースという位置付けでもあり、クライアントが見学されることもあります。お仕事の依頼は年々増えており、他のセンターに回す役割も担っています。まさに会社の心臓部のようなセンターなのです。
S.A.S導入の経緯
弊社:なぜ、S.A.Sの導入を決定されたのでしょうか?
矢澤様:化粧品通販のお仕事が増えてきて、社内から「一つの仕組みで作業したい」という声が上がってきたことがきっかけです。仕組みを統一し、全ての仕事を動かくことができれば、より効率が上がります。
佐藤様:出荷数が伸びていく中、今までは仕分けを手作業で行っており、どうしても誤出荷0は難しい状況でした。しかし、クライアントは誤出荷0を求めます。私たちのサービスにおける品質の担保は信頼です。クライアントから信頼を得て、実績を出さなければなりません。
だから、誤出荷率業界最高精度のS.A.Sを導入したのです。
弊社:2016年10月から導入していただきました。効果はいかがですか?
根本様:導入当初は作業スタッフも戸惑っていましたが、今では使い方に慣れたようで大変有効です。システムが商品を認識して自動でシャッターが開くので、商品知識が浅いスタッフでもすぐに仕分け作業に入れることが利点。
おかげさまで先月は誤出荷0を達成しています。
矢澤様:作業が楽しいというのもあります。封入終了の合図などは音で知らせてくれますし、フットスイッチを押せば自分の好きなタイミングで次の作業に移れます。動作も楽になったので、腰や膝を痛めることも防いでくれます。現場からは「ゲーム感覚で仕分けができる」という声も聞かれます。
シャッター式仕分けシステム(S.A.S)についてはこちら
今後のS.A.S拡張について
弊社:今後、拡張についての展望はありますか?
佐藤様:現在、試験的な意味も込めて3台導入しています。誤出荷は確実に減っており、今後はもっと目に見える数字で効果が表れてくると思います。現在受けている通販化粧品の件数は1日3,000件ほど。この数の増加に合わせてもう1台の導入を予定しています。
根本様:これからは1日3,000件レベルの仕事をもっと展開していきたい方針だったので、S.A.S導入によってクライアントの信頼を得ることができれば、もっと幅が広がります。
クライアントに提案できるシステムを
弊社:S.A.Sを開発した椿本チエインと椿本興業、納入した弊社に期待することは何でしょう?
佐藤様:S.A.S自体は汎用性が高いシステムです。今後はそれに分析できる仕組みが拡張されると良いと思います。
矢澤様:弊社のクライアントも私たちに対して新しい提案を求めています。マテハン機材を含めて、それに対応できるような斬新さを期待しています。
根本様:物流は業界全体が時代に逆行していた節があります。
仕事が増えれば増員を試みます。しかし人が集まらない。
ヒューマンエラーの観点から言っても少人数化、無人化を考えなければいけないのだと思います。それをシステムでどこまで実現できるか。常に新しい仕組みを、一緒に考えていければと思っています。
編集後記
S.A.Sによる仕分け作業を見学しました!
広大な物流センターの一角にある仕分け作業スペースには、3台のS.A.Sが設置されています。当日は3名のスタッフが、音声指示やアラートに合わせて作業をこなしていました。
大量に流れてくる書類やチラシを、テンポ良く仕分けしていました。仕分けするものを認識させれば自動的に入れるべきボックスが開きます。これにより、文字を読んだり考えたりする時間を大幅に削減することができますね。大きくてシンプルなモニター画面や梱包終了の合図も、作業をする上で重要なサインだと感じました。体が自然と覚えてくれそうです。黙々と作業するのが好きな人にはぴったり。
ぜひ体験したいと感じました。
騎西物流センターの皆様、貴重なお時間ありがとうございます!
ユーザー様ご紹介
株式会社流通サービス 騎西物流センター
株式会社流通サービス 騎西物流センターは埼玉県加須市、騎西藤の台工業団地内にあります。生鮮品やドライ商品の保管にも適した三温度帯(冷凍・冷蔵・常温)が特長。荷主のニーズに合わせて対応してくれる、巨大物流拠点です。
(詳しくは、株式会社流通サービスホームページをご覧ください。)
●名称:株式会社流通サービス 騎西物流センター
●総敷地面積:6,838坪
●延床面積:12,623坪
所在地:埼玉県加須市鴻茎3200-2(騎西藤の台工業団地内)
東北自動車道・加須I.Cより加須方面へ約20分
圏央道・白岡菖蒲I.Cより加須方面へ約20分
URL:https://www.ryutsu.co.jp/
【 S.A.S開発 】
株式会社椿本チエイン
(URL:http://www.tsubakimoto.jp/materials-handling/distribution/)