1910年の創業以来、九州を拠点に医療機器、理化学機器、病院設備、福祉用具などの販売およびメンテナンスを手掛ける株式会社キシヤ様。単なる卸売に留まらず、院内物流管理(SPD)事業などを通じて医療機関の経営効率化を支援。「誠実」をモットーに、地域の生命を守るインフラとしての役割を担い続けています。
そんなキシヤは、物流システムの根幹を担うWMSを、大手のシステムからAPTへのリプレイスを決断しました。その背景にある経営戦略と現場改善の物語を紐解きます。
INTEVIEW インタビュー
私たちのソリューションごとに、
導入による実績、効果等をお客様に伺いました。
この記事でわかる3つのポイント
経営課題の解決・決断プロセス
大手ベンダーの保守切れに伴う、想定の2倍という巨額な更新費用への危機感と、総保有コスト最適化への決断プロセス
現場運用の適正化
大手ではコスト的に困難だった「現場特化のカスタマイズ」を実現し、システム外の手作業(外回し運用)を徹底排除。
物流の高度化
医療機器・薬品という厳格な管理が求められる商材において、将来の自動化・省人化を見据えた拡張性のある基盤構築。

株式会社キシヤ システム管理課 林様(左)とAPT 島田(右)
導入の背景:大手ベンダーが提示した「2倍の更新費用」という現実
キシヤは、九州屈指の総合医療商社として、地域医療への貢献を目指した密度の高い営業活動を展開しており、急性期医療の分野においては、シリンジやカテーテルなどの医療材料から、CT・MRIなどの最先端の医療機器まで幅広い商品を取り扱っています。モノだけではなく、SPD(Supply Processing & Distribution)システムといわれる物流管理システムも、多くの医療機関に採用されています。

キシヤのSPD事業(院内物流管理システム)
九州の医療現場を支える株式会社キシヤ様。その心臓部である「キシヤ物流センター」では、数万点に及ぶ医療材料から高度な手術用機器まで、極めて複雑な商材を管理しています。これまで同センターの物流を支えてきたのは、日本を代表する大手ITメーカーのWMS(倉庫管理システム)でした。
転機となったのは、システムの更新時期を迎えたタイミングです。システム管理課の林様は当時を振り返ります。
転機となったのは、システムの更新時期を迎えたタイミングです。システム管理課の林様は当時を振り返ります。
「サーバー保守の更新に伴うシステム刷新の見積もりが、当初想定を大きく上回る内容でした。単なる価格交渉というよりも、今後の投資のあり方そのものを見直す必要があると感じました。5〜6年ごとに同規模の投資を繰り返す前提でよいのか――経営として、改めて選択肢を検討するタイミングだと考えました」

システム管理課 林様
課題はコスト面だけではありませんでした。長年安定運用を続けてきた一方で、体制の変化や世代交代に伴い、現場との距離が徐々に生まれていたことも事実です。小規模なシステム改善要望に対しても、個別開発としての対応が前提となり、結果として追加投資が発生するケースもありました。
「システムでできないことは、人が手作業で補うしかない」。
実際には、システムのカスタマイズ費用が大きかったため、新たなマニュアルオペレーションフローを作成することも。そうした「外回し運用」により、現状としてスタッフの負担が増えてしまっていました。

キシヤ物流センター
選定のプロセス:なぜAPTは、他社が難色を示した「タイトな納期」に即答できたのか
既存ベンダーの保守期限が刻々と迫る中、キシヤ様は複数のベンダーを比較検討するコンペティションを実施しました。そこには、再びの大手メーカーから中堅ベンダーまで、名だたる企業が名を連ねました。しかし、各社が「医療物流の複雑さ」と「残された時間の少なさ」を理由に二の足を踏む中、APTだけは違ったといいます。
1. 10年先を見据えたTCO(総保有コスト)の圧倒的優位
APTの提案は、単に「初期費用が安い」だけではありませんでした。今後10年間の保守・更新費用を含めたトータルコストで比較した際、現行ベンダーとは比較にならないほどの最適化が可能であることが証明されました。これは、独自開発の柔軟なアーキテクチャを持つWMSの強みでもあります。
2. 「顔の見える」信頼関係と実績
「全く知らない会社にお願いするのは、大きな賭けになります。しかしAPTさんは、以前からマテハン関連のシステムで接点があり、私たちのセンターの特性を既に理解してくれていました」と振り返ります。大手の看板よりも、実際に現場のトラブルに駆けつけ、一緒に汗をかいてきた「担当者の顔」が、選定の大きな決め手となりました。
「スケジュール的にかなり厳しい条件でしたが、APTさんは『大丈夫です、間に合わせます』と即答してくれました。その自信とスピード感が、不安を感じていた私たちを勇気づけてくれたんです。また、大手ベンダーでは『それはオプションです』と言われて諦めていたことが、APTさんなら『どうすれば実現できるか』という議論から始まります。この姿勢の差が、現場の使いやすさに直結しています」

キシヤ 林様(左)とAPT側のプロジェクト責任者 島田(右)
効果と展望:物流は「コストセンター」から「戦略拠点」へ
プロジェクトは現在、本稼働に向けた最終調整の段階にあります。しかし、既にキシヤ様の社内では大きな変化が起きています。
「以前はシステムが絶対で、人間がそれに合わせる形でした。今は私たちがどう動きたいかをAPTさんに伝え、それを形にしてもらっている。この主体的な改善のサイクルこそが、最大の導入効果かもしれません」と林様は語ります。
「以前はシステムが絶対で、人間がそれに合わせる形でした。今は私たちがどう動きたいかをAPTさんに伝え、それを形にしてもらっている。この主体的な改善のサイクルこそが、最大の導入効果かもしれません」と林様は語ります。


現場オペレーションの検討:ハンディターミナルの画面一つひとつに現場の声を反映
今後の展望として、キシヤ様は物流センターのさらなる進化を描いています。 以下は展望への期待を含めたイメージです。
【今後の展望】
1. 自動倉庫のリニューアル: 稼働から年数が経過した自動倉庫のハード・ソフト両面での刷新。
2. 全拠点のデータ統合: 九州各所に点在する拠点の在庫をリアルタイムに可視化し、究極の在庫適正化を目指す。
3. 省人化の加速: 深刻化する労働力不足に対応するため、最新のマテハン技術とWMSの高度な連携を実現する。
2. 全拠点のデータ統合: 九州各所に点在する拠点の在庫をリアルタイムに可視化し、究極の在庫適正化を目指す。
3. 省人化の加速: 深刻化する労働力不足に対応するため、最新のマテハン技術とWMSの高度な連携を実現する。
「物流は、物を運ぶだけではありません。情報を運び、安心を届ける仕事です。そのための基盤であるWMSをAPTさんと共に刷新できたことは、当社の将来にとって大きな一歩です」

次なる構想を練る株式会社キシヤ 林様とAPT島田。APTとの旅はまだ始まったばかりだ。
ユーザー様ご紹介
株式会社キシヤ
1910年の創業以来、九州を拠点に医療機器、理化学機器、病院設備、福祉用具などの販売およびメンテナンスを手掛ける。単なる卸売に留まらず、院内物流管理(SPD)事業などを通じて医療機関の経営効率化を支援。
(詳しくは、株式会社キシヤホームページをご覧ください。)
●キシヤ物流センター 所在地:818-0013
福岡県筑紫野市岡田3丁目10番地1
URL:http://www.kishiya.co.jp/topics/detail/masterid/88/
