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工場・倉庫内の搬送作業を自動化!メリットやおすすめ自動化システム、導入事例を解説
工場や倉庫内の搬送自動化は、非常に多くのメリットがあります。一方、自動化システムにもさまざまな種類があるため、どのようなシステムを導入するべきなのか迷っているというケースも少なくありません。
そこで本記事では、工場や倉庫内の搬送作業を自動化できるおすすめのシステムを徹底解説します。導入することによるメリットや実際の導入事例なども紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
工場や倉庫内における搬送の自動化が必要な理由とは?
搬送業務の自動化が必要とされている背景には、昨今におけるさまざまな要因が挙げられます。例えば、社会問題ともいえる少子高齢化問題は、製造業ならびに物流関係の企業にとっても深刻な人手不足問題を起こしており、企業は解決に向けて対策を打たなければなりません。
また、優秀な人材を確保するためには、労働環境の整備も非常に重要です。比較的単純な搬送作業は機械に任せつつ、人は付加価値のある業務に就かせることで、より良い生産性を構築することができます。
このような背景からも、工場や倉庫内における搬送業務の自動化が必要になっているということです。
以下の記事では自動搬送装置について詳しく説明しております。
工場・倉庫内の搬送作業を自動化するメリット
工場・倉庫内の自動化は、以下のようなメリットがあります。
・業務品質が向上する
・生産性が向上する
・安全性が向上する
・コストが削減できる
導入する際にはこれらのポイントを理解しておくことが重要です。そのため、各項目について紹介します。
業務品質が向上する
自動化システムの導入で搬送工程を自動化させることで、業務品質が向上するメリットがあります。例えば、工場内で対となる2種類の部品の生産を行う場合、それぞれでリードタイムがことなるので、準完成品を一時的に保管をして調整を行うことがあります。
この一時的な保管の際、ホコリなどが付着して品質を悪化させてしまうケースがあります。一方、それぞれの生産ラインを止めることなく搬送する自動化システムを導入すれば、一時保管なども必要なく、ホコリやゴミの蓄積も発生しません。
これにより、従来よりも業務品質が向上するといったメリットを受けられるわけです。
生産性が向上する
自動化システムを導入することで、生産性が向上するメリットもあります。例えば、手押し台車などを利用して工程間を人力で搬送している場合、作業員の負荷も大きく生産性には限りがあります。
オートメーション化することにより、有人の搬送作業と比較して大幅に搬送効率が上がります。また、搬送工程に割り振っていた人員も別の業務に充てることができるので、生産性が向上するメリットがあります。
安全性が向上する
工場などの生産現場においては、安全性を確保することがもっとも重要な要素といえます。この点、従来の搬送業務よりも安全性が向上するメリットがあります。
例えば、搬送工程では不注意による転倒、商品や製品の落下といった事故が発生するケースがあります。5S活動やヒヤリハット活動などを実施して安全性の確保に努めても、人を介する業務に不安定な要素はつきものです。
しかし、搬送工程を完全に自動化すると人を介する必要がないため、安全性も劇的に向上するということです。
コストが削減できる
搬送を自動化することで、人件費などのコストを削減できるメリットがあります。例えば、有人搬送の場合、搬送量に応じたスタッフを配置しなければならず、相応の人件費がかかってしまうデメリットがあります。
一方、搬送の自動化によって無人化を実現できるため、人件費を大幅に削減できるでしょう。また、スタッフの教育にかかるコストも同時に削減できるので、自動化によるコスト削減効果は高いといえるでしょう。
工場・倉庫内の搬送作業でおすすめの自動化システム
工場・倉庫内の搬送作業でおすすめの自動化システムは以下のとおりです。
・各種コンベア
・搬送用ロボット
・昇降機・垂直搬送機
ここからは、搬送の自動化システムについて詳しく解説します。
各種コンベア
コンベアとは、荷物をA地点からB地点まで継続して搬送する仕組みの機械です。大量の荷物を搬送する目的で活用されており、搬送処理の能力が高いシステムになります。なお、コンベアには以下のような種類があります。
・ベルトコンベア
・チェーンコンベア
・ローラーコンベア
・スクリューコンベア
・振動コンベア
・流体コンベア
この中でも、工場や物流倉庫で多く用いられているタイプはベルトコンベアになります。ベルトコンベアの場合、一本の輪状ベルトを回転させることで荷物を運ぶ仕組みのため、大量かつ高速の搬送を実現させることができます。
コンベアは種類によっても特徴が分かれているため、搬送する荷物や製品に適したタイプを選択しましょう。
搬送用ロボット
搬送用ロボットには、次に挙げる代表的な種類があります。
・AVG(無人搬送機)
・AMR(自律走行型搬送ロボット)
AVG(無人搬送機)は、床面などに設置された誘導体(磁気テープなど)に誘導されて荷物を搬送するロボットです。数十キロから重い物で数トンに及ぶ荷物を運べるほか、コンベアのように設備が固定されないメリットがあります。
一方のAMR(自律走行型搬送ロボット)は、AGVのように誘導体を必要とせず、自律して障害物を回避しながら荷物を搬送できるロボットです。ガイドがないのでレイアウト変更も容易で、小規模な施設から大規模な施設まで導入できるメリットがあります。
昇降機・垂直搬送機
水平方向に荷物を搬送するコンベアや搬送用ロボットとは違い、垂直方向に荷物を搬送できる自動化設備は、昇降機と垂直搬送機になります。昇降機には、荷物用エレベーターや人荷用エレベーター、小荷物専用昇降機などがあります。
一方の垂直搬送機は、建築基準法の昇降機に該当しない設備のため、導入時の確認申請や設置後の定期検査報告をする必要がなく、昇降機よりもコストを抑えて導入することができます。
搬送業務の自動化を実現させた導入事例
自動化システムを導入する際には、実際の事例を参考にしてみましょう。導入事例を参考にすることで、どのような課題を解決できたのかをチェックすることができます。
そのため、ここからは代表的な自動化設備の搬送コンベアとAVG(無人搬送機)、荷物用エレベーターの導入事例を紹介します。
搬送コンベアの導入事例
ここでは、冷凍食品を取り扱う企業に搬送コンベアを導入した事例を紹介します。同企業ではスタッフによる人海戦術にて商品の搬送から仕分けまでを行っていたため、業務効率が悪い上にヒューマンエラーが多く発生する課題を抱えていました。
そこで、搬送工程を自動化できる搬送コンベアを導入しました。搬送コンベアと高速転換機を組み合わせることで、非常に高い搬送&仕分け能力を実現できたため、作業のリードタイムを大幅に短縮させることに成功しています。
AGVの導入事例
ここでは、車の部品を取り扱う企業に搬送用ロボットであるAVG(無人搬送機)を導入した事例を紹介します。従来は牽引車を利用して有人搬送を行っていましたが、レイアウト変更に伴いAGVを導入しています。
AGVを導入して搬送の自動化を行ったため、省力化・省人化を実現しています。また、既存のコンベアからAGV側に積載する際の安全性も向上したため、従業員の労働環境改善にもつながっています。
荷物用エレベーターの導入事例
ここでは、食品工場を経営する企業に荷物用エレベーターを導入した事例を紹介します。食材や食品の衛生状態を保ちつつ、効率的な搬送を実現させるために荷物用エレベーターを導入しています。
なお、同企業では荷物用エレベーター2基を導入したため、待機時間を削減してより効率的な搬送業務を行えるようになり生産性も向上しています。また、安全に搬送が行えることから、業務品質も向上しました。
まとめ
工場や倉庫の搬送作業を自動化することで、業務品質や生産性、安全性などが大幅に向上します。また、省力化・省人化によって人件費などのコストも削減できるため、非常にメリットの大きい施策といえるでしょう。
なお、自動化を実現させるための設備には、搬送コンベアや搬送用ロボット、昇降機などが挙げられます。各設備で特徴や活用方法も分かれるため、目的に合わせて適した設備を導入しましょう。
APTでは、最先端の物流自動化ソリューションを提供しております。物流倉庫内で行われる「保管・搬送・ピッキング」といった作業の自動化システムの提供が可能ですので、倉庫に関するお悩みならお気軽にご相談ください。
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この記事の筆者
株式会社APT
世界を舞台に経済を動かしている物流、その流れの中心にある倉庫において、従来型のマテハン設備は多くのメリットもありながら、時代に合わせた進化に適応できず、物流のボトルネックとなることもありました。APTはこれまで培ったノウハウを武器に、大胆で先進的でありながら、お客様に寄り添ったユーザーフレンドリーなマテハン設備やシステムの提案を行うことで、価値とコストの適正化を図り、倉庫で働く全ての人を笑顔にしたい。APTは臆することなく、泥臭く挑戦を続けていきます。
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