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特定荷主とは?判定方法・9万トンの計算方法・届出と指定企業一覧の見方【物流効率化法】

執筆:株式会社APT公開日:更新日:

経営層向けの要点

  • 物流効率化法の特定荷主とは、第一種荷主・第二種荷主の区分ごとに数えた年度の取扱貨物の重量が9万トン以上で、届出をして国から指定を受けた荷主です。中長期計画・定期報告・物流統括管理者(CLO)の選任が義務になります。
  • 判定は法人ごとに行い、同じ法人の全拠点の分は合算しますが、第一種と第二種の区分の重量は合算しません。重量は実測のほか、容積(1立方メートルあたり280kgなど)や売上額、トラックの台数からの換算でも求められます。
  • 2026年10月時点でこれから判定するのは、2026年度(2026年4月〜2027年3月)の重量です。9万トン以上なら、2027年5月末までに届出が必要で、届出をしないと50万円以下の罰金の対象です。

特定荷主とは、改正物流効率化法(物資の流通の効率化に関する法律)第45条にもとづき、第一種荷主・第二種荷主の区分ごとに数えた年度の取扱貨物の重量が9万トン以上で、届出をして国から指定を受けた荷主です。指定を受けると、中長期計画の提出、定期報告、物流統括管理者(CLO)の選任が義務になります。

この記事では、国の手引書(特定荷主編)、国のQ&A、ポータルサイト、法律の条文をもとに、自社が特定荷主に当たるかを判定する手順を中心に、9万トンの計算方法、届出の期限と注意点、国が公表している指定企業の一覧の見方を整理します。

今から判定する方へ:届出は前年度の重量で判断します。2026年10月時点でこれから判定するのは、2026年度(2026年4月〜2027年3月)の重量です。9万トン以上なら、2027年5月末までに届出をします。

先に確認:「特定荷主」は2つの法律にある

「特定荷主」という言葉は、物流効率化法と省エネ法の両方で使われています。基準も手続も別の制度で、両方に当たる企業もあります。この記事で扱うのは、物流効率化法の特定荷主です。

物流効率化法の特定荷主 省エネ法の特定荷主
目的 トラックドライバーの荷待ち時間などを減らし、輸送力の不足を防ぐ 輸送にかかるエネルギーの使用を合理化する
基準 年度の取扱貨物の重量が9万トン以上(第一種・第二種の区分ごと) 年間の貨物輸送量が3,000万トンキロ(重さ×距離)以上
届出 基準以上になった年度の翌年度の5月末までに、荷主事業所管大臣へ 貨物の輸送量届出書を、管轄の経済産業局長へ
主な義務 中長期計画(初回は指定を受けた年度の7月末まで)、指定の翌年度から毎年度7月末までの定期報告、CLOの選任 中長期計画書と定期報告書を、毎年6月末までに提出(条件を満たせば中長期計画書の提出は免除)

出典:国のポータルサイト「特定事業者の指定」、国の手引書(特定荷主編)1-3、資源エネルギー庁「特定荷主の義務内容」(2026年10月26日確認)

省エネ法の手続の詳細は、資源エネルギー庁の案内で確認してください。

特定荷主に当たるかの判定手順

国の手引書は、次の2つの問いで判定する流れを示しています。

  1. 自社は「荷主」(第一種荷主・第二種荷主のどちらか、または両方)に当たるか
  2. 当たる区分ごとに、年度の取扱貨物の重量は9万トン以上か

どちらか一方の区分で9万トン以上になれば、その区分で届出をして指定を受けます。両方の区分で9万トン以上なら、両方で届け出ます。ここでは、この2つの問いを実務の4つの手順に分けて説明します。

手順1:第一種荷主か、第二種荷主か

区分 当てはまる場合 主な立場
第一種荷主 自社の事業に関して、継続してトラック事業者や利用運送事業者(自らはトラックを持たず、他のトラック事業者を使って運送を引き受ける事業者)と運送の契約を結ぶ 主に出荷する側(発荷主)。受け手がトラックを手配して引き取りに行く場合は、受け手
第二種荷主 運送の契約は結ばず、取引先などが手配したトラックのドライバーと、継続して荷物を受け取る・引き渡す。倉庫など他の者に受け渡しをさせる場合も含む 主に受け取る側(着荷主)。引き取りに来てもらう場合は、出荷する側

出典:法第30条、国の手引書(特定荷主編)1-3(2026年10月26日確認)

  • 同じ会社・同じ拠点でも、取引によって第一種荷主と第二種荷主の両方に当たることがよくあります。手引書も、多くの企業が両方に当たる可能性があるとしています
  • 「継続して」とは回数や頻度ではなく、事業に通常必要で、単発・突発ではないものをいいます。事務所の引っ越しや、生産設備を入れるときの輸送、不定期のイベントの資材の輸送などは除かれます(国のQ&A Q4)
  • 第二種荷主の定義では、運送や保管を事業として行う者がその事業として受け渡す場合は除かれます。また、受け渡しの相手は、他の者に雇われているドライバーに限られます
  • 判定は、グループ全体ではなく法人ごとに行います

手順2:区分ごとに、数える貨物を決める

年度は4月から翌年3月までです。主な商品だけでなく、原則として全事業の商品や資材などが対象で、事務用品も含まれます(国のQ&A Q4)。

区分 数える貨物
第一種荷主 トラック事業者や利用運送事業者に、トラックを使う運送をさせた貨物。中継しながら運ぶ場合は、運送の契約ごとに数える
第二種荷主 自社の事業に関して、ドライバーから受け取る貨物と、ドライバーに引き渡す貨物(他の者に受け取らせる・引き渡させる分を含む)

出典:法第45条第1項・第5項、国の手引書(特定荷主編)1-4(2026年10月26日確認)

第一種荷主の重量について、次の点に注意します。

  • 法律の定義で、トラックを使わない運送(鉄道だけ・船だけなど)の契約は除かれています
  • 自社のトラックで運ぶ分は、運送を頼んでいないため、第一種荷主の重量には入りません

第二種荷主の重量からは、次の貨物を除きます。

  • 自社が第一種荷主として運送を頼んでいる貨物(第一種荷主の側で数えるため、第二種荷主の側では数えません)
  • 受け渡しの日時を、ドライバーに指示することができない貨物

「指示することができない」は、法令などで受け渡しの日時が恒常的に指示し得ない場合を想定したものです。取引先との力関係で調整しにくいというだけでは、これに当たるとは解されないとされています(国のQ&A Q7)。

国の手引書は、自社の施設だけでなく、寄託している倉庫(荷物を預けている倉庫)や3PL事業者(物流業務をまとめて請け負う事業者)などへ委託している分も含めて計上するよう示しています。倉庫などで自社の代わりにドライバーと荷物を受け渡してもらう分は、定義の「他の者をして受け取らせる・引き渡させる」貨物に当たるためです。物流を外部に任せているから対象外、ということにはなりません。運送の手配まで任せている場合は、誰が運送の契約を結んでいるかによって、第一種・第二種のどちらで数えるかが変わります。

手順3:数えなくてよいもの

次のものは、重量の計算に入れないことができます。

数えなくてよいもの 条件
郵便物・信書便物
宅配便(特別宅配貨物) 特別積合せ貨物運送またはこれに準じる運送で、1つの運送契約で1個の貨物を運ぶもの。1個30kg以内で、同時に受け渡す他の貨物との合計が150kg未満のもの(第二種荷主は、合計150kg未満の条件を問わない)
軽い資材や事務用品 その事業者の対象の貨物の合計の1%程度まで
パレット・ロールボックスパレット・コンテナなどの輸送用の器具 商品の一部ではなく、輸送用の器具とみなせる場合

出典:国の手引書(特定荷主編)1-4、国のQ&A Q6(2026年10月26日確認)

輸送用の器具の扱いは、ケースバイケースで判断するとされています。国のQ&Aは、次の例を示しています。

  • パレットの製造業者・卸売業者や、新品のパレットを購入する場合のように、商品として扱う場合は数えます
  • レンタルパレットの発送・回収は、使う側では数えませんが、貸し出す事業者の側では数えます

手順4:9万トンの計算方法(測っていなくても換算できる)

重量の算定方法は、省令で次の8つが定められています。複数の方法で求めて合算することもできます。

方法 内容
① 実測 実際に測った重量
② 単位あたりの重量×数量 1個あたりの重量×個数など。商品マスタに登録された重量も使える
③ 容積からの換算 例えば1立方メートルあたり280kgとして換算できる
④ トラックの積載量×台数 最大積載量または平均積載量×台数
⑤ 金額からの換算 売上額または仕入額÷重量あたりの金額
⑥ 他方の区分の重量で推計 第一種荷主としての重量と第二種荷主としての重量をほぼ同じとみなす(例:卸売業が出荷量を入荷量と同じとして推計)
⑦ 契約上の重量 売買などの契約で定めた重量
⑧ その他の適確な方法 ①〜⑦で求めるのが難しい場合に、重量を適確に求められると認められる方法

出典:国の手引書(特定荷主編)1-4(届出省令第1条・第5条)、国のポータルサイト「特定事業者の指定」(2026年10月26日確認)

  • ②の「単位あたりの重量」、③の換算、④の「平均積載量」、⑤の「重量あたりの金額」は、自社でサンプル調査をして決めることもできます
  • ⑤の「重量あたりの金額」には、全国貨物純流動調査(物流センサス)の数値を使うこともできます。ただし、年によって値が大きく変わることがある点に注意が必要とされています
  • 経済産業省は、小売業向けの「貨物重量算定フォーマット」(Excel)を経済産業省のサイトで公開しています。手引書では、判断の目安の1つとして使うよう案内されています
  • 手引書では、特定荷主に当たる事業者の売上額の規模の目安を調べた、公益社団法人日本ロジスティクスシステム協会の調査も紹介されています(民間団体の資料です)

計算例(説明のための仮定の数字です)

例 計算 判定
容積で換算する 第一種荷主として運送を頼んだ貨物の容積が年35万立方メートル → 35万×280kg=9万8,000トン 第一種で9万トン以上
同じ法人の拠点を合算する 第一種荷主としての重量が、A工場4万トン+B工場3万トン+C倉庫2万トン=9万トン 第一種で9万トン以上
区分は合算しない 第一種荷主として6万トン、第二種荷主として5万トン どちらの区分も9万トン未満(合計の11万トンでは判定しない)

なお、届出書に書く重量の数値は任意で、9万トン以上であることが確実な場合に、精密な算定までは求められていません。ただし、国は指定のために必要な限度で報告を求めたり、立入検査をしたりでき(法第50条第1項)、報告をしない・虚偽の報告をした場合は50万円以下の罰金の対象です(法第76条第4号)。どの方法で、どの数字から求めたかは、社内に記録を残しておくことをおすすめします。

9万トン以上なら:届出の期限と注意点

9万トン以上になった年度の翌年度の5月末までに、「貨物の運送の委託及び受渡しの状況届出書」(様式第1)を提出します。この届出をもとに、国から特定荷主の指定を受けます。

  • 届出は区分ごとに1回:その区分で初めて9万トン以上になった年度の翌年度に届け出れば、指定が続く間、毎年届け出る必要はありません。指定を受けていない区分で新たに9万トン以上になったときは、その区分の届出が必要です
  • 提出先:自社が行う、運送の委託や受け渡しを伴う事業を所管する大臣の原則すべてです。財務大臣(国税庁の所掌のもの)・農林水産大臣・経済産業大臣・国土交通大臣は、主たる事務所の所在地を管轄する地方の局などが提出先になります。業種ごとの提出先は、経済産業省の「提出先荷主事業所管省庁一覧」で確認できます
  • 提出先から除ける大臣:主たる事業以外で、計画や報告で取り上げる課題のない事業の所管大臣は、提出先から除けます。ただし、その事業について指導・勧告などを受けた際は、提出先を直して出し直すよう求められる場合があります
  • 提出方法:原則として e-Gov の電子申請です。GビズID が必要です
  • 届出をしないと:前年度の重量が9万トン以上なのに届出をしない、または虚偽の届出をすると、50万円以下の罰金の対象です(法第76条第1号)

前年度の重量が9万トン以上だったのに届出をしていなかったと分かった場合の扱いは、確認した範囲の国の資料には示されていませんでした。気づいた時点で、所管の省庁に状況を伝えて、必要な手続を確認してください。

届出で間違えやすい点

国の手引書は、提出前に確認したい点として、次のようなミスを挙げています。

間違えやすい点 内容
手続の選び間違い e-Gov の手続は省庁ごとに分かれています(例:「貨物の運送の委託及び受渡しの状況届出書(経済産業省提出用)」)。選び間違えると差し戻しの対象になります
連鎖化事業者用の手続を選ぶ 「貨物の受渡しの状況届出書」はフランチャイズ本部(連鎖化事業者)用です。特定荷主は選びません
審査担当省庁の選び間違い e-Gov で選んだ審査担当省庁が提出先になります。手続名の「●●省提出用」と同じ省庁か、本省か地方の局か、を確認します
住所の番地が抜ける GビズID に登録した住所が自動で転記されます。番地まで登録しているか確認します
区分のチェック漏れ 「委託状況」が第一種荷主、「受渡状況」が第二種荷主です。両方で9万トン以上なら、両方にチェックします
主たる事業の書き方 運送の委託や受け渡しの規模などから主要な事業を1つ決め、日本標準産業分類の名称と細分類番号で書きます

出典:国の手引書(特定荷主編)3-1、3-1-2(2026年10月26日確認)

差し戻されても気づかずに期限を過ぎることがないよう、e-Gov の設定で、差し戻しのメール通知を受け取れるようにしておくことが勧められています(初期設定では通知されません)。

指定のあとにすること

手続 時期
物流統括管理者(CLO)の選任と届出(様式第4) 指定のあとすみやかに
中長期計画書の初回の提出(様式第3) 指定を受けた年度の7月末まで(2026年度のみ10月末まで)。以後は、計画の内容を変えない限り、最長5年の計画期間ごとに提出
定期報告書(様式第5) 指定を受けた翌年度から毎年度7月末まで

指定の時期によって初回の期限が分からない場合は、指定の通知を出した省庁に確認してください。指定後の対応は、CLOの選任・届出、中長期計画書の書き方、定期報告書の書き方の記事で詳しく説明しています。

9万トンという基準の意味

国のポータルサイトによると、9万トンという基準は、取扱貨物の重量が多い荷主から順に対象とし、全体の50%をカバーするように決められています。物流全体への影響が大きい荷主に、重点的に計画と報告を求める考え方です。

国土交通省の説明会資料によると、2026年8月27日時点で、取扱貨物の重量が9万トン以上の荷主・連鎖化事業者として指定された件数は3,257件(第一種荷主1,792件、第二種荷主1,446件、連鎖化事業者19件)で、重複を除いた事業者の数は2,142社です(国の事前の想定は3,200社程度)。

指定された企業(特定荷主)の一覧の見方

国は、指定した事業者の一覧を、区分ごとのPDFで公表しています。

一覧には、業種名・事業者名・主たる事業の所在地(都道府県)が、業種ごとに並んでいます。使うときは、次の点に注意します。

  • 社名は全角で書かれています(例:英字の社名も全角)。PDFの検索で見つからないときは、英字や数字を全角でも試してください
  • 第一種と第二種は別のPDFです。両方を確認します
  • いつ時点の一覧かは、各PDFの冒頭で確認します。2026年10月26日に確認した2つのPDFは、どちらも「令和8年8月27日時点」でした(ポータルサイトのページの案内文は「7月29日時点」のままでした)。今後指定された事業者も、随時公表するとされています

取引先や同業他社が特定荷主かどうかを知りたいときにも使えます。ただし、一覧は届出をして指定を受けた事業者の一覧です。自社が載っていないことは、自社が特定荷主に当たらないことを意味しません。自社の重量を数えて判断してください。

9万トンを下回ったら:指定の取消しの申出

指定は、取り消されるまで続きます。次のどちらかに当たるときは、「特定荷主指定取消申出書」(様式第2)を出して、指定の取消しを申し出ることができます(法第45条第3項・第7項)。

  1. 第一種荷主・第二種荷主に当たらなくなったとき
  2. 重量が9万トンを下回り、再び9万トン以上になることがないと明らかに認められるとき(下回った年度の翌年度に提出)

申出書には、取消しを申し出る区分について、前年度の重量と、申し出る年度とその翌年度の重量の見込み、その根拠を書きます。1年下回っただけでは、指定は自動では外れず、指定が続く間は中長期計画・定期報告などの義務も続きます。

9万トン未満の荷主も、努力義務の対象

特定荷主に指定されていない荷主には、特定荷主としての義務はありません。ただし、2025年4月から、規模にかかわらずすべての荷主に、積載効率の向上、荷待ち時間・荷役等時間の短縮に努める義務(努力義務)がかかっています。国は判断基準をもとに指導・助言を行い、取組状況の調査・公表も行うとしています。

努力義務の内容は改正物流効率化法とは、荷待ち時間・荷役等時間の数え方は荷待ち時間・荷役等時間の計測方法で整理しています。

物量に合った倉庫設備・システムの見直しをAPTに相談する

重量を拠点ごとに集計すると、どこに物量が集中しているかが見えてきます。荷待ちが起きているかどうかは、別に計測して確かめる必要があります(計測方法)。物量の多い拠点で、出荷の準備や倉庫内の作業の遅れがトラックの待ちに影響している場合は、運用と設備・システムをあわせて見直すことが考えられます。

重量の算定や届出は、各社で行っていただく手続です。APTがお手伝いできるのは、拠点の課題の整理と、設備・システムの見直しです。APTは、メーカーを問わない物流エンジニアリング会社として、既設の自動倉庫やコンベアのリニューアル、倉庫管理システム(WMS)・設備の制御システム(WCS)の更新まで支援しています。進め方の実例は導入事例をご覧ください。

よくある質問

特定荷主とは何ですか。
物流効率化法では、第一種荷主または第二種荷主として、年度の取扱貨物の重量が9万トン以上になり、届出をして国から指定を受けた荷主のことです(法第45条)。中長期計画の提出、定期報告、物流統括管理者(CLO)の選任が義務になります。なお、省エネ法にも「特定荷主」という言葉があり、こちらは年間の貨物輸送量が3,000万トンキロ以上の荷主を指す別の制度です。
9万トンの判定は、会社単位ですか、拠点単位ですか。
法人単位です。同じ法人の中では、原則として全拠点・全事業の対象の貨物を集計し、第一種荷主・第二種荷主の区分ごとに判定します。別の法人であるグループ会社の重量は合算しません。また、第一種と第二種の区分の重量どうしも合算しません。
今から判定する場合、何年度の重量を数えますか。
届出は前年度の重量で判断します。2026年度に指定を受けるための届出(2025年度の重量、2026年5月末まで)は期限を過ぎているため、2026年10月時点でこれから判定するのは2026年度(2026年4月〜2027年3月)の重量です。9万トン以上なら、2027年5月末までに届出をします。
自社のトラックで運んだ分や、鉄道・船だけで運んだ分も、9万トンに入りますか。
第一種荷主として数えるのは、トラック事業者や利用運送事業者に、トラックを使う運送を頼んだ貨物です。法律の定義で、トラックを使わない運送(鉄道だけ・船だけなど)の契約は除かれています。自社のトラックで運ぶ分は、運送を頼んでいないため第一種荷主の重量には入りません。また、第二種荷主の受け渡しの相手は、他の者に雇われているドライバーに限られます。
物流を3PL事業者や倉庫に任せている場合、その分の重量は数えますか。
はい、国の手引書は、自社の施設だけでなく、寄託している倉庫や3PL事業者などへ委託している分も含めて計上するよう示しています。倉庫などで、自社の代わりにドライバーと荷物を受け渡してもらう分は、法律の定義の「他の者をして受け取らせる・引き渡させる」貨物に当たります。自社がトラック事業者や利用運送事業者と運送の契約を結んでいる貨物は、第一種荷主として数えます。
貨物の重量を正確に測っていない場合は、どうすればよいですか。
実測のほか、単位あたりの重量×数量、容積からの換算(例:1立方メートルあたり280kg)、トラックの最大積載量または平均積載量×台数、売上額・仕入額からの換算などの方法が認められています。複数の方法を組み合わせて合算することもできます。どの方法で求めたかは、社内に記録を残しておくことをおすすめします。
特定荷主の届出は毎年必要ですか。
いいえ、その区分で初めて9万トン以上になった年度の翌年度に届け出れば、指定が続く間、毎年届け出る必要はありません。判定は第一種・第二種の区分ごとなので、指定を受けていない区分で新たに9万トン以上になったときは、その区分の届出が必要です。
国が公表している特定荷主の一覧に自社が載っていなければ、対応しなくてよいですか。
いいえ、一覧は届出にもとづいて指定された事業者を載せたものです。前年度の重量が9万トン以上なのに届出をしないと、50万円以下の罰金の対象になります。一覧に載っているかどうかではなく、自社の重量を数えて判断してください。
重量が9万トン未満なら、特定荷主の義務はありませんか。
特定荷主に指定されていない荷主には、中長期計画・定期報告・CLOの選任の義務はありません。ただし、すでに指定を受けている場合は、重量が9万トンを下回っても指定は自動では取り消されず、指定が続く間は義務も続きます。また、2025年4月から、規模にかかわらずすべての荷主に、積載効率の向上や荷待ち時間・荷役等時間の短縮に努める義務(努力義務)がかかっています。

出典

制度の内容の最終確認日:

制度の内容は変わることがあります。最新の情報は出典のページでご確認ください。

自社の拠点に当てはめて考えたいときは

現状を伺い、優先して確認すべき拠点・データ・改善テーマを整理します。資料の準備は不要です。