BCP対策とは?物流のBCP対策のポイントも解説

地震や津波、台風などの自然災害が多く発生する日本にとって、企業のリスクマネジメントは非常に重要です。そこで近年、注目されている考え方が『BCP対策』になりますが、具体的な内容について知りたいという方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、物流企業にとって重要な対策でもある『BCP対策』について詳しく解説します。BCP対策が重要視されている理由や、BCP対策に取り組む際に注意しておきたいポイントについてわかりやすく解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。

BCP対策とは?

BCPとは『Business Continuity Plan』の頭文字を取った略称で、日本語では『事業継続計画』になります。地震や台風などの自然災害はもちろんのこと、テロ攻撃といったさまざまな緊急事態が発生した際にも、企業が事業を継続するための対策になります。

緊急事態が発生している際には、システム障害やインフラが機能しなくなることがあるため、企業倒産が相次ぐケースがあります。このような最悪の事態を避けるためにも、通常時から緊急事態に備えることが重要になってきます。

ようするにBCP対策というのは、企業の中核となる事業を継続または早期復旧するために、非常に重要な対策になるというわけです。

BCP対策が物流業界で重要な理由

『産業の血液』『経済の血流』などと表現されることもある物流業界は、日本経済や国民の生活を支える上で非常に重要な産業と言えます。自然災害や緊急事態が発生した際には、スタッフの安否確認はもちろんのこと、輸配送業務に甚大な被害が発生する可能性があります。

また、荷主側の倒産リスクも高まるため、事業継続が困難になってしまうことも考えられるでしょう。このような背景から、社団法人日本物流団体連合会が発表したニュースリリース『広域災害に対応し得る物流システムの構築の提言』においても、BCPの見直し・作成がアナウンスされています。

有事では支援物資の供給も含め、物流業界は社会インフラを支えるために機能しなくてはなりません。以上のことからも、物流業界は平時からBCP対策を行うことが重要になってくるというわけです。

物流のBCP対策を作成する4つのポイント

BCP対策

物流企業がBCPを策定する場合、いくつかのポイントに注意しつつ作成しなければなりません。また、企業ごとに体制や状況が異なるため、注意点を認識しつつ自社に置き換えて検討してみましょう。

それでは、物流のBCP対策を作成する4つのポイントについて詳しく解説します。

①通常時の想定準備

BCP対策は有事の際の対策ではありますが、重要なことは緊急事態が起きていない通常時(平時)にどのような想定ができているのか?という点です。あらかじめ「想定外」を想定しておくことで、有事にも対応できる状態を作ることができます。

・地震による影響で会社が半壊してしまった。

・大雨の影響で近くの川が氾濫して道路が使用不能になった

・高速道路が地震によるひび割れで復旧まで1週間以上使えない

「もし〇〇になってしまったら……」といった具合に最悪のケースを想定し、そのようなケースが発生したら具体的にどのような対処が必要なのかを考えることが重要というわけです。

また、想定準備をするだけではなく、実際にものごとが起きた際に行動できるような訓練を実施することも重要です。たとえば、緊急時における連絡・通信の想定訓練や、システム復旧までの想定訓練などが該当します。

重要なことは、このような『想定外』をきちんと想定しておきつつ、実際に有事が起きた際に行動できる体制を作っておくということになります。

②災害発生前の防災対策

BCP対策を作成する際には、いくつかのフェーズに分けて考えなければなりません。そのため、まずBCP対策を取り入れる際には、災害が発生する前にどのような防災対策が取れるか?という点に注目して作成をしましょう。

たとえば、有事が発生する前に考えられる防災対策には、以下のような準備が考えられます。

・社内でハザードマップを共有する

・災害用の備蓄品を準備する

・防災マニュアルを作成する

・防災訓練を実施する

・建物の耐震対策を行う

・救急用具を用意する

・安否確認が行えるシステムの導入

・各種システムのバックアップ体制を構築する

・テレワーク環境を整備しておく

・代替できる物流拠点を確保しておく

・多彩な連絡手段を確立しておく

これらはあくまで一例に過ぎませんが、事前にさまざまな防災対策を準備しておくことで、有事が発生しても柔軟に対応することが可能です。企業の存続は社員の生活を守ることにもつながりますので、これらの災害対策を積極的に取り組んでいく必要があります。

③災害発生時の対策

BCP対策として重要なポイントの3つ目は、災害が発生した直後の対策になります。地震や津波、台風にテロ災害といった有事はいつ発生するかわからないため、事前にどのような対処をするべきかを明確に共有しておくことが重要です。

なお、有事の際に最も優先させるべき行動は、人命を避難させるということです。災害発生時に荷物や仕事を優先させてしまうと、逃げ遅れてしまう原因にもなるので注意が必要です。

では、具体的にどのような対策があるのかといえば、たとえば以下のような対処法があります。

・避難経路を確保しておく

・避難場所を確立する

・災害対策本部を設置する

・緊急連絡網を準備しておく

・安否確認できる身分証を携帯する

・関係各所の連絡体制

・支援物資の供給体制を構築する

・業務を順次復旧してく

緊急事態ではあくまでも人命を最優先にしながら、上記のような対策を取れることが理想と言えます。イレギュラーなことが発生するのが有事ですから、きちんと事前対策を行って準備することが重要です。

④災害発生後の復旧対策

BCP対策では、災害が発生した後のフェーズ『復旧対策』も非常に重要なポイントです。なお、具体的な復旧対策では、以下のような点に注意して準備を行いましょう。

・優先業務を選別する

・ガソリンなどの燃料を確保する

・各物流施設の復旧

・資金対策(キャッシュフロー)を考える

有事が発生した際には、すべての業務を復旧できるとは限りません。そのため、どのような業務を優先して復旧させるべきなのか?をあらかじめ決めておく必要があります。なお、優先順位の付け方として、たとえば売上や利益率の高い業務を優先するのも効果的と言えるでしょう。

また、物流の業務には欠かすことのできない『燃料』を確保することも重要です。特に災害復旧時にはガソリンが不足するケースも多いため、日頃から燃料は満タンにしておく、またはインタンクを設置するといった準備も効果的です。

その他にも、地震などが発生した際には多くの機器が被害を受けるケースがあるため、物流施設の復旧フローを想定することも重要です。加えて災害発生時は取引先の倒産や現金支払いも多くなるので、ある程度の手元資金を確保しておくことも必要と言えるでしょう。

まとめ

緊急事態が発生する時期は予測できないため、日頃から準備をしておくことが重要になってきます。特に物流業界は『経済の血流』とも表現されているとおり、国民の生活を支えている産業のため早期復旧がカギとなります。

なお、BCP対策を行うことは事業継続はもちろんのこと、スタッフの安全を守ることにもつながります。加えて適切なBCP対策が行われている企業は信頼性も上がるため、取り組めていない企業は早期にBCPの作成を行いましょう。

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株式会社APT

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世界を舞台に経済を動かしている物流、その流れの中心にある倉庫において、従来型のマテハン設備は多くのメリットもありながら、時代に合わせた進化に適応できず、物流のボトルネックとなることもありました。APTはこれまで培ったノウハウを武器に、大胆で先進的でありながら、お客様に寄り添ったユーザーフレンドリーなマテハン設備やシステムの提案を行うことで、価値とコストの適正化を図り、倉庫で働く全ての人を笑顔にしたい。APTは臆することなく、泥臭く挑戦を続けていきます。

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