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搬送機器メーカー5社と異なるメーカーの機器を「繋げる」WMSシステムも紹介

搬送機器メーカー5社

製造現場や物流倉庫の自動化が加速する中で、搬送機器の導入・更新は避けて通れない課題となっています。AGVやコンベア、仕分け装置など、搬送工程に使用される機器は多岐にわたり、各メーカーがそれぞれに特徴を持った製品を展開しています。

そこで本記事では、代表的な搬送機器メーカー5社の特徴を紹介しつつ、異なるメーカーの機器を一元的に制御・連携できるAPTの物流システム開発ソリューションWMS・WESについて詳しく解説します。現場に最適な搬送機器を選びたい方は、ぜひ参考にしてください。

搬送機器メーカーの選び方

搬送機器は、一度導入すれば長期間にわたって現場の中核を担う重要な設備です。しかし、単に価格やスペックだけで選ぶと、後になって「自社の運用スタイルに合わなかった」「他の機器と連携できない」といったトラブルが生じることも少なくありません。

そこでここからは、搬送機器メーカーを選定する際に押さえておきたい4つのポイントについて解説します。

製品ラインナップ

搬送機器メーカーを選定する際には、取り扱っている製品の幅広さと、現場に適した機器の有無が重要な判断材料となります。例えば、コンベアひとつを取っても、ベルト式・ローラー式・チェーン式など用途に応じて多くの種類があります。

また、搬送対象が小型部品かパレットかによっても選ぶべき機器は異なります。AGV(無人搬送車)やピッキング支援ロボット、仕分け装置など、全体の工程を自動化するには複数の機器が連携する必要があるため、自社の運用フローに合ったラインナップを提供しているメーカーを選ぶことが大切です。

導入実績

メーカー選びでは、過去の導入実績を確認することで、自社の業界や用途に適したノウハウを持っているかを判断できます。自社と同じ業界での豊富な実績があるメーカーなら、現場ごとの細かなニーズにも柔軟に対応してもらえる可能性が高まります。

また、導入規模も重要なポイントです。大規模な物流センターから中小規模の工場まで、どのような現場に対応してきたかを確認することで、自社との適合性を測る材料になります。

予算・納期

導入コストと納期は、設備投資における最重要項目のひとつです。同一性能の製品であっても、制御システムの違いや素材の差により価格が大きく変わることがあるため、仕様の擦り合わせを丁寧に行う必要があります。

また、納期についても注意が必要です。一部の機器は受注生産で数カ月を要することもあるため、導入計画に影響が出ないよう事前確認が必要です。コスト・納期・将来の拡張性を総合的に考慮した判断を行いましょう。

サポート体制

搬送機器は長期間の運用が前提となるため、導入後のサポート体制が充実しているかどうかは非常に重要です。導入時の設置・立ち上げ支援はもちろん、定期的な点検やトラブル対応、パーツの供給体制などが整っているかを確認しましょう。

また、現場のレイアウト変更やライン拡張に対しても柔軟な提案ができるメーカーは、長期的なパートナーとしても信頼できます。技術力だけでなく、対応スピードやコミュニケーション体制も選定のポイントとなります。

搬送機器メーカー5社

搬送機器メーカー

搬送機器と一口に言っても、取り扱う製品の範囲や強みはメーカーごとに大きく異なります。

ここでは、コンベアやAGV、自動仕分け機などを幅広く手がける日本国内の代表的なメーカー5社を紹介します。

株式会社ダイフク

株式会社ダイフクは、マテリアルハンドリング業界における世界的リーディングカンパニーです。自動倉庫、搬送システム、仕分け装置、FA関連機器など、物流や製造のあらゆる工程をカバーする製品群を展開しています。

自動車業界や空港手荷物搬送システムでの導入実績もあり、大規模システムの設計・構築に強みがあります。海外展開もしており、グローバルネットワークを通じた保守・サポート体制も万全です。

マルヤス機械株式会社

マルヤス機械株式会社は、搬送用コンベアを中心に多様な製品を製造・販売している専門メーカーです。食品・医薬品・電子部品などの搬送を必要とする業界でも多くの導入実績があります。

実用的な製品が充実しており、ライン構成の自由度・カスタマイズ性が高い点も魅力です。また、磁力を用いた搬送駆動タイプのコンベアなど、さまざまなタイプのコンベアを導入することができます。

ワタベ産業株式会社

ワタベ産業株式会社は、自動搬送装置や小荷物専用昇降機、エレベーターに簡易リフトなどの搬送機器を製造・販売している企業です。中小規模の工場や倉庫への導入実績も豊富で、信頼性の高い搬送機器メーカーの一つです。

また、重量に応じてさまざまな製品がラインナップされているので、自社の環境に応じて最適な機種を導入することができます。

オークラ輸送機株式会社

オークラ輸送機株式会社は、流通・物流分野に特化した搬送・仕分けシステムの開発・製造を行っている企業です。高速仕分け機やコンベア、垂直搬送機、自動ピッキング装置などを得意としており、物流センターや通販物流、食品仕分け現場などへの導入実績が多数あります。

現場の改善提案力にも定評があり、導入後の拡張性や保守性まで視野に入れた設計を行ってくれます。業務の自動化・省人化を進める上で、安心して任せられるパートナーの一社といえるでしょう。

株式会社豊田自動織機トヨタL&Fカンパニー

株式会社豊田自動織機のトヨタL&Fカンパニーは、トヨタグループのマテハン部門を担っており、フォークリフトやAGV、自動倉庫、垂直搬送装置などを幅広く展開しています。

AGVにおいては、高い安全性能と高精度な搬送制御を実現しており、自動車・電子部品業界での採用が多数あります。また、全国のL&F販売店を通じたサポート体制も充実しており、導入後のフォローも安心です。品質・信頼性・対応力を重視する企業には、非常に心強い存在となるメーカーです。

異なる搬送機器メーカーを繋げるWMSシステム

複数メーカーの搬送機器を混在させた現場が増える中で、個別制御された設備を統一的に連携・管理するのは課題のひとつです。APTでは、WMS・WCS・WES機能を含めた物流システム開発ソリューションを提供しています。

APTのシステムは過去に40社以上の機器との連携実績を持ち、「メーカーに依存しない」「つなげる」制御を実現しています。異なる搬送ドメインを統合し、現場の効率化・見える化・トラブル時の切り分け・復旧を飛躍的に改善させることができます。

既存設備のまま他社機器を導入する際にも、APTのシステムが仲介役となりスムーズな統合を実現できるため、ぜひご活用ください。

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まとめ

搬送機器を導入・更新する際には、製品の性能や価格だけでなく、自社の業種や運用に合ったメーカー選びが重要です。今回紹介した5社はいずれも実績豊富で、それぞれに異なる強みを持っています。

また、APTのシステムは、メーカーの垣根を越えて異種の搬送機器を一元的に繋げることができます。導入時の比較検討に、ぜひ本記事の内容を活用してください。

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この記事の筆者

株式会社APT

株式会社APT

世界を舞台に経済を動かしている物流、その流れの中心にある倉庫において、従来型のマテハン設備は多くのメリットもありながら、時代に合わせた進化に適応できず、物流のボトルネックとなることもありました。APTはこれまで培ったノウハウを武器に、大胆で先進的でありながら、お客様に寄り添ったユーザーフレンドリーなマテハン設備やシステムの提案を行うことで、価値とコストの適正化を図り、倉庫で働く全ての人を笑顔にしたい。APTは臆することなく、泥臭く挑戦を続けていきます。