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倉庫の収納効率を高めるための3つのポイント

倉庫内のスペースは限られているため、収納効率を上げることが重要です。ただし、『どのような方法で収納効率を上げればいいのか分からない』という方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、倉庫の収納効率を高めるための3つのポイントを解説します。どのようなことを把握して改善するべきなのかをわかりやすく解説していますので、改善を目指している方は、ぜひ参考にしてみてください。
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倉庫の収納効率を高めるための3つのポイント

限られた倉庫内の空間で収納効率を上げるなら、以下に挙げる3つのポイントが重要です。

Point01 倉庫の収納効率を把握する

Point02 倉庫の収納効率を上げるためロスとは?

Point03 倉庫の収納効率を改善する

これらの項目をチェックしておくことで、収納効率を高めることができます。

自社の運営している倉庫がどのような状態か正しく把握してから、適切な対処方法を取って収納効率を高めましょう。

Point01 倉庫の収納効率を把握する

収納効率を高めるためには、まず現状の倉庫ではどの程度のスペースが理論上確保されているのかを把握しなければなりません。

なお、保管形態によっても算出方法が異なりますが、たとえば5列3段のパレットラックの場合は以下のような方法で計算できます。

通路幅:3m

縦:1.2m×5列+(3m(通路幅)÷2)=7.5m

幅:1.2m+0.2m(余白)=1.22m

平置き面積=1.22×7.5=9.15㎡(約2.77坪)

このように、5列3段のラック(15パレット)をひとつ設置するだけで、約2.77坪の平置き面積が必要になると計算できます。

Point02 倉庫の収納効率を上げるためロスとは?

倉庫内の収納効率を上げるためには、ロスになる部分も把握しなければなりません。なお、具体的なロスになり得る部分は以下の通りです。

・平面ロス
・高さロス
・山欠けロス

これら保管場所のロスを無くしていくことで、収納効率は向上します。より効果的な収納保管を実現させるためにも、スペースロス部分を把握しておきましょう。

平面ロス

倉庫内において、物や商品の占有しているスペースが空いている部分のことを『平面ロス』と言います。たとえば、人やフォークリフトなどが移動するための通路スペースや、無駄に空いているデッドスペースなどが該当します。

これらの平面ロスに該当する部分を最適化することが、倉庫内の収納効率を上げることにつながります。限られた倉庫内のスペースで、商品を保管するエリアを拡充していくことが重要です。

高さロス

倉庫は天井空間などを効率的に活用できていないケースが存在します。そのため、この天井などの高さ空間が空いている場合が、高さロスになります。

倉庫内の保管スペースを効率化させるためには、このような天井空間も上手に活用しなければなりません。そのため、現状でどれくらいの高さロスが生じているのかを、事前に把握しておきましょう。

山欠けロス

倉庫において商品は各種ラックに保管しますが、棚の中で空いているスペースのことを『山欠けロス』と言います。たとえば、保管している物と物の間が空いているケースや、荷姿が統一されていないために、保管棚の上部空間が空いているようなケースが山欠けロスに該当します。

要するに、棚の中に空間がある場合、それはすべて山欠けロスに該当するということですね。なので、これらの空いたデッドスペースを無くしていくことで、収納の効率は劇的に改善されていくというわけです。

Point03 倉庫の収納効率を改善する

倉庫の収納効率を改善する

倉庫内に保管できる理論値と、空きやすい空間を把握したら、実際に収納効率を改善するための対策を取っていきましょう。なお、具体的には、以下のような方法で収納効率を改善できます。

・保管設備の導入
・レイアウトの見直し
・アウトソーシングの活用

倉庫の抱えている課題はそれぞれですが、上記のような対策を取ることで収納効率は改善します。

そこでここからは、収納効率を上げるための対策方法について詳しく解説します。

最適な保管設備を導入する

収納の効率向上で効果的なのは、最適な保管設備を導入するということ。たとえば、保管する商品に合わせて、以下のようなものが該当します。

・移動ラック
・積層ラック
・パレットステージ
・コンビネーションラック
・高層ラック
・立体自動倉庫

たとえば、移動ラックなどを導入すれば商品を高密度で商品を保管できます。

また、コンビネーションラックを導入した場合、下段部分にフローラック、上段部分にパレットラックといった具合に、保管商品毎に効率よく保管できる仕組みを構築できます。これにより、山欠けロスも削減することにつながります。

なお、立体自動倉庫では、入庫・保管・出庫までの工程を自動化できるだけでは無く、高層化によるデッドスペースも活用できるので、費用対効果を検証してみるのもおすすめです。

倉庫レイアウトを見直す

倉庫内の収納効率を優先しすぎると、入出庫作業やピッキングなどの効率が悪くなるケースがあります。そのため、作業効率との兼ね合いも考えなければなりません。

そのため、既存の保管レイアウトが最適なのか、きちんと見直してみるのも重要な作業と言えるでしょう。なお、以下のような部分に注目すると改善できるケースも多いです。

・入出荷までの各工程を確認
・作業動線を考える
・優先度の高い商品の明確化

この点に着目しながらレイアウトを見直すと、作業のロスも減って業務の効率化も図れます。特にピッキング作業の効率化をするためにも、出庫頻度に応じてレイアウトを設計することが重要です。

保管場所が適当な状態では、収納効率はもちろんのこと、別の作業効率にも影響してくるので、改善を図ることをおすすめします。

アウトソーシングを活用する

自社で改善するのが難しいようなケースでは、外部のアウトソーシングを活用するのもおすすめです。たとえば、フルフィルメントサービスでは以下のような業務を代行してもらうことができます。

・入庫
・検品
・保管
・梱包
・出荷
・決済処理
・カスタマーサポート

リソースが不足して自社内で改善が難しい場合は、このようなサービスを活用するのも効果的です。

また、アウトソーシングを活用すれば固定費を削減できます。また、バックヤード業務をそのまま代行できるので、別の業務に注力することもできます。

以上のことからも、自社完結が難しいようなケースでは、アウトソーシングを積極的に活用してみましょう。

まとめ

収納効率向上を目指すには、まず現状でどの程度商品を保管できるのか把握しましょう。また、どの程度のスペースロスが発生しているのかを確認することが重要です。

ただし、収納効率ばかりを優先してしまうと、作業効率が落ちてしまうこともあります。そのため、別の工程や作業のことも念頭に置きつつ、正しい対策をしていきましょう。

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この記事の筆者

株式会社APT

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世界を舞台に経済を動かしている物流、その流れの中心にある倉庫において、従来型のマテハン設備は多くのメリットもありながら、時代に合わせた進化に適応できず、物流のボトルネックとなることもありました。APTはこれまで培ったノウハウを武器に、大胆で先進的でありながら、お客様に寄り添ったユーザーフレンドリーなマテハン設備やシステムの提案を行うことで、価値とコストの適正化を図り、倉庫で働く全ての人を笑顔にしたい。APTは臆することなく、泥臭く挑戦を続けていきます。