
倉庫自動化プロジェクトでは、設備の選定・発注が進んだ後になって「システムを誰が繋ぐのか」という問題が発覚するケースが少なくありません。なぜそうなるのか、どう対処すべきかを白鳩様の事例をもとに解説します。
こんな状況の方に読んでほしい記事です
- 設備の発注は進んでいるが、WCSの担当がまだ決まっていない
- プロジェクトが走り始めてから、システム統合の問題が発覚した
- 各ベンダーが「他社との連携は対応外」と言っていて、誰も全体を見ていない
- 納期は決まっているが、システム統合の目処が立っていない
- 今からでも間に合うのか、誰に相談すればいいかわからない
この記事の結論
倉庫自動化プロジェクトでシステム統合の問題が後から発覚するのは、担当者のミスではなく「発注構造の問題」です。設備メーカーもWMSベンダーも、自社の担当範囲外の統合は引き受けません。この「空白」を埋めるためにAPTのような独立系インテグレーターへの途中参画依頼が有効です。白鳩様のケースでも、プロジェクト途中から参画したAPTがWCS・WMS・基幹連携を一括担当し、出荷能力1.6倍の成果を実現しました。
目次
なぜシステム統合の問題は「後から」発覚するのか
倉庫自動化プロジェクトが始まるとき、多くの場合は「どの設備を入れるか」から検討が始まります。AutoStoreなどのロボット型自動倉庫、コンベヤー、仕分け機といった設備の選定が先行し、それぞれのメーカーへの発注が進みます。しかし、この進め方には構造的な落とし穴があります。
よくあるプロジェクトの進め方と落とし穴
設備の選定・比較(AutoStore、コンベヤーメーカーなど)
各設備メーカーへの発注・WMSベンダーの選定
設備の製造・搬入準備が進む
「WMSと各設備を繋ぐWCSを誰も担当していない」ことが判明する
問題が発覚するのがPhase 3以降になりがちなのは、各ベンダーが「自社の担当範囲」に集中するからです。設備メーカーは設備の製造・設置に集中し、WMSベンダーはWMSの開発に集中します。誰も「全体を統合する」視点を持たないまま、それぞれのフェーズが進みます。
なぜ誰も「統合の空白」に気づかないのか
理由は3つあります。
理由① 設備メーカーは「自社設備の制御」しか担わない
AutoStoreをはじめとするマテハンメーカーは、自社設備の制御インターフェースを提供しますが、他社設備やWMSとの統合は対応範囲外です。「APIを提供するので連携は御社で」という回答が返ってくることが多いです。
理由② WMSベンダーは「マテハン制御」が専門外
WMSベンダーは在庫管理・業務管理の専門家ですが、マテハン設備の制御仕様を読み解いてWCSを開発する能力を持つWMSベンダーは多くありません。「設備との連携はお客様側でご対応ください」となるケースがあります。
理由③ 発注者側がWCSの存在を知らない
WMS・WCS・WESの違いを正確に把握している発注者側の担当者は多くありません。「WMSを入れれば設備と繋がる」と思っていたところ、実際にはWCSという中間層が必要だとプロジェクト後半で初めて知る、というケースが実際に起きています。
これは誰かのミスではなく、発注構造上起きやすい問題です。だからこそ、多くのプロジェクトで繰り返されます。
白鳩様の事例:途中参画でも出荷能力1.6倍を実現
インナーウェアのEC事業を展開する株式会社白鳩様でも、同様の状況が発生しました。EC事業の拡大に対応するため、AutoStoreとコンベヤーの導入が決定し、それぞれ異なるメーカーへの発注が進んでいました。しかしプロジェクトが進む中で、これらを横断して管理するWCSが存在しないという課題が浮上しました。
| 状況 | AutoStoreとコンベヤーの発注が完了。しかし両設備を統合するWCSの担当が存在しなかった |
|---|---|
| APTの参画タイミング | プロジェクト発足後、課題が顕在化した段階で途中参画 |
| APTが担当した範囲 | 統合WCSの開発・WMSの構築・基幹システムとの連携・各メーカーとの仕様調整 |
| 成果 | 出荷件数1.6倍(最大8,000件→13,000件/日)、欠品率1/6、棚卸時間1/4に短縮 |
▶ 詳細なインタビュー記事はこちらの事例ページをご覧ください。
途中参画でも成果が出た理由
白鳩様の事例で重要なのは、APTが「途中から入っても全体を統合できた」という点です。これが可能だった理由は、APTが特定のメーカーや製品に縛られない立場から、AutoStoreもコンベヤーも、基幹システムも、すべての仕様を横断的に読み解いて設計できたからです。
また、WCS・WMSの両方を一社で担当することで、両システムのインターフェース設計を内部で完結させ、調整コストと工期を最小化できました。これがバラバラに発注した場合との大きな違いです。
出荷件数
1.6倍
8,000件→13,000件/日
欠品率
1/6に
0.30%→0.05%
棚卸時間
1/4に
2日→半日
棚卸差異率
1/5に
0.04%→0.008%
途中参画でも対応できるAPTの3つの強み
01
メーカー非依存で全体を統合
特定メーカーに縛られないため、すでに発注済みの設備構成に後から対応できます。マテハン連携実績40社以上。
02
WCS・WMS・基幹連携を一括担当
設備制御のWCSから倉庫管理のWMSと基幹システム連携まで一社で完結。複数ベンダー間の調整コストを削減します。
03
ベンダー間調整のファシリテーション
APTが中心となって各ベンダーとの仕様調整・責任分界点の整理を進めます。「誰に何を聞けばいいかわからない」状態からでもお手伝いできます。
今すぐ確認すべきチェックリスト
プロジェクトが進行中の方は、以下を確認してください。1つでも「No」があれば、早めに統合担当者を立てることをお勧めします。
WMSと各マテハン設備を繋ぐWCSの開発担当が明確に決まっているか
WMSベンダーと設備メーカーの間で、インターフェース仕様の共有が済んでいるか
複数の設備メーカーが関わる場合、全体を統括できる主体が存在するか
基幹システムとWMSの連携担当が決まっているか
WCSが未対応の場合の代替ベンダー候補が存在するか
よくある質問
APTがお手伝いできること
プロジェクト途中からでも設備構成を把握し、統合WCSを設計・開発
既存ベンダー・設備メーカーとの仕様調整・責任分界点の整理を一元管理
WCS・WMS・基幹システム連携まで一社で完結対応
こんな状態でもご相談いただけます
✓ 設備の発注は済んでいるが、WCSの担当がまだ決まっていない
✓ 仕様書や資料が未整備でも相談可能
✓ NDA締結後のご相談にも対応


